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2006.01.04

読書録:「裁判官が日本を滅ぼす」門田 隆将

saibankan2
裁判官が日本を滅ぼす
門田 隆将
新潮文庫
\590
2005年11月1日発行

2006年1月3日読了
 医師、教師、そして裁判官など、我々市井の人たちと直接関わる重要な職業でありながら、一般常識に欠けると思わざるを得ない人がその職に就いているという現実が今の日本にはある。もちろん当たり前の常識を持ち素晴らしい仕事を為していらっしゃる方がほとんどだと思うのだが。しかし残念ながらそれらの職業に就くための養成システムの中には、一般常識を養う課程は含まれておらず、その職業に必要な知識を詰め込まれるだけでそのまま最前線に出てしまうため、時々とんでもないニュースを見聞きすることになるのである。
 本書はそんな非常識裁判官によるトンデモ判決の事例を挙げ、裁判所というところがもはや正義を指し示すところではなく、単なる訴訟ゲームの場に過ぎないことを明らかにする。人間的な感情を捨て去った裁判官には法律だけが絶対で、人の世の理が通用しないことを嘆くのだ。そしてなぜそうなってしまうのかを我々に解き明かしてくれるのである。司法の独立を守ろうという気概をなくし、政府要人や公務員などの人権をジャーナリズムから守ろうとするばかりの、時の政権の意向を伺うことしかアタマにない最高裁、また自らが神であるかのように振る舞い、傲慢な態度で一般市民を見下し、出世のために最高裁をトップとする上級審に覆されないような判決を数多く下そうと腐心する下級審の裁判官たち。この現状がかの悪名高き人権擁護法案を産み出したのだと著者は言う。日本の司法の現場を知る一助になる書である。
 ところで、昨年福岡地裁と大阪地裁の裁判官により「小泉首相の靖国参拝は違憲である」という暴論もとえ傍論が出されたが、これは明確にサヨク思想であると思われる。しかし本書の中では元裁判官の言葉として次のような記述がある。

 私が、福井で勤務している頃(KWAT注:1970年代と思われる)、こんなことがありました。冬の暖房に使う灯油を共同で購入しておくための組合に全員で入ったことがあります。夏の間に買っておくと安いからです。
 すると、所長からさっそく事務局長を通じてお達しがあり、“そういう組合に入るのは、裁判官にふさわしくない”というのです。それすら、左翼につながるという。そういうふうにいつも裁判官は目を光らされているんです。
 いつから裁判官がサヨク思想を持つことが許されるようになったのだろうか。(~。~;)

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