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2006年8月

2006.08.31

読書録:「遙かなる俊翼」渡辺 洋二

Harukanarusyunyoku2
遙かなる俊翼 日本軍用機空戦記録
渡辺 洋二
文春文庫
\514
2002年7月10日第1刷

2006年8月31日読了

 『終戦記念日あたりに戦争の本を読む』企画第2弾。先に読んだ第1弾の「零戦撃墜王」が、零戦に乗って実際に戦ったいわゆる“中の人”が書いた戦争であったのに対し、こちらは戦後生まれの作家である“外の人”が書いた戦争の記録である。先の戦争で、日本陸海軍が用いて戦った数多の軍用機の活躍と、それに乗っていた人々のそれぞれの戦いを、著者は当事者の方々の証言と諸々の記録をもとに丹念に再現していくのである。興味深いのは、「零戦撃墜王」の岩本氏も登場する「ラバウル上空の完全勝利」という一編。同じ戦いを、戦った当事者の視点と後世の研究者(と表現しても構わないだらう)の視点とで見ることができるのである。岩本氏の回想では文字通り敵機をバッタバッタと落としたかのように書かれていた、昭和19年1月17日にラバウル上空で行われたこの“完全勝利”の空中戦であったが、数字を精査していくと当事者が感じたほどには日本側の撃墜数は多くなく、日本側が集計したこの日の撃墜数の合計が90機(このうち岩本氏のスコアは5機)であったのに対し、米側の記録では未帰還の米軍機は12機であったという。ただし日本側の未帰還機がゼロであったことから“完全勝利”であったというわけなのである。このことは、当事者の証言を鵜呑みにすることの危うさを教えてくれるのであった。

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2006.08.30

模型神降臨中(RF-4Bその1)

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一昨日はここまで。


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 今日はここまで。先週末から模型の神様が降臨あそばされまして、今ワタシの心の中におわすわけですが、それにしては作業が進んでるように見えないよママン。_| ̄|○

 まぁ、6機分ですからね。同じ作業をちまちま繰り返すのも量産の苦しみ醍醐味。ゆるりといきますよ。しかし、それにしても集中力が続かなくなったことよのぉ。困ったモンだ。(´-`).。oO

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2006.08.26

後半戦開始?(RF-4Bその0)

Rf4b_0_
 1月に書いた「今年はナニを作るか?」でワタシは『年の後半に5機づつくらい作っていくのはどうぢゃろか』とか抜かしてみたわけです。で、有言実行を旨としている(うそ)ワタシとしてはやはり“やらねばならぬ”というわけで、実家に行ってストックの中からハセガワ1/72のRF-4Bを6個ばかり引き抜いてきたわけですよ。ということで、これから3ヶ月弱でフィニッシュまで持っていってやろうと思っているコイツらを晒し上げ。え、複座型ハリアー? (∩゚д゚)アーアーキコエナイ

 この6個で次の6機のRF-4Bを作る予定です。

 ・VMCJ-1所属機(RM615/153102)
   使用デカール:スーパースケールデカール72-201
 ・VMCJ-2所属機(CY00/157342 or CY1/157344)
   使用デカール:ハセガワ1/72EA-6Bから流用&自作
 ・VMCJ-3所属機(TN9/153099)
   使用デカール:スーパースケールデカール72-320
 ・VMCJ-3所属機(RF9/153099)
   使用デカール:キット付属
 ・VMFP-3所属機(RF010/153107、バイセン塗装)
   使用デカール:キット付属
 ・VMFP-3所属機(RF36/157351、VMFP-3解散式典記念塗装)
   使用デカール:キット付属

 これが、今後何年もかけてずるずるよろよろへろへろと続けていく予定の『米海軍・海兵隊ファントム使用全飛行隊制覇計画』の始まりになります。なると思います。思いたい。そのために、中古模型屋とかヤフオクとかで、ハセガワ1/72の海軍型ファントムや古いデカールなど買い漁る響子の五郎。26日現在でハセガワ1/72海軍型ファントムのストックは66個(ちなみに空軍型を合わせると102個になりまつ)。とりあえず必要なのはあと3個を残すのみとなりますた。デカールのほうは、もう使えそうなのはあらかた入手してしまいました。エッシーデカールやアルマークデカールにまだ欲しいのがありますが、例え入手してもたぶん貼れないでせうから(エッシーデカールなんて店頭で普通に売られてた頃から黄変してたくらいですし)、自作の版下にしかならないでせうねぇ。で、その自作が必要なのは11個飛行隊(VMCJ-2含む)もあります。('A`)マンドクセ

 そんなわけで、いよいよ明日から製作開始、できるといいなぁ・・・。orz

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2006.08.19

横田AFBオープンハウス“フレンドシップ・フェスティバル2006”

 まだまだクソ暑いなか行ってきました横田基地。正直言ってツマランかったわけですが(爆)、まぁ実機とふれ合えただけでもヨシとしませうかね。(^◇^;)



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 今年も残暑厳しい時期の8月19日(土)20日(日)の2日間開催となったアメリカ空軍横田基地オープンハウス“フレンドシップ・フェスティバル”。という書き出しは毎回同じなのだった(笑)。今年は土曜日が仕事のはずだったのが急遽休みとなったので、天気も良さそうなことでもあり張り切って土曜の朝から出撃、1000過ぎに基地に突入したのであった。


 地上展示機は24機種30機で、機種も機数も昨年より大幅減であった。・゚・(ノД`)・゚・。しかもメダマらしいメダマもなく(U-2Sは去年もいたし(-_-;))、強いて上げれば岩国からのVFA-97のF/A-18Cくらい(色つきならメダマになれたのにのにのに・・・orz)。なのであんまし書くことないような気がする響子の五郎。


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 てことで、そのVFA-97のF/A-18C。色つきCAG機は同日開催のMCAS普天間オープンハウスに持って行かれたとの噂も。まぁ2機ともイモ番とはいえ、初めて見る部隊であるし、テイルレターが書かれていない尾翼を見るのも新鮮でいいかな、とか思ってみたり。なお同じく岩国からのVAQ-130のEA-6Bは色つきCAG機であったが、先月の百里で見てしまったのでもういいかな、とか。(^◇^;)


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 地上展示の地元ハークは374AW司令官機。よくよく見ればなんとC-130Hなのだった。いつの間にか374AWにもH型が配備されていたのである(ワタシが知らないだけ?(^◇^;))。エプロンの北の端に並べられていた、飛行展示を行った3機の374AW所属機も、手前の36AS隊長機だけがE型であとの2機はH型だった。


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 今年の51st FW/25th FSのA-10Aは2機ともイモ番機。手前の機体は乗降タラップ格納部扉裏のイラストをバッチリ戴いたが、もう1機は朝の時点では閉じられていて撮影できず。昼頃になって開けていたので喜び勇んで行ってみればなんとイラストが消されていたのだった。(´・ω・`)ショボーン


Blog_f16cg_36fs_2020_b_1
 今年のF-16はオーサンの“OS”クンサンの“WP”のみ。三沢はどうした!? 日曜に来るのか?


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 航空自衛隊から参加の第11飛行教育団のT-7は、部隊マークの上の垂直尾翼前縁に青の3本帯入り。先月の百里航空祭には赤帯入りが来ていたので、機体の前にいたクルーに「あれはなんだ?」と聞いたところ、これは整備小隊の区別のための帯で、赤が第1、青が第2なのだそうだ。


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 海上自衛隊から参加の第6航空隊のP-3Cは栄えある5001号機。海自がこの機体を受領して25年も経つのにまだ飛んでいるのだなぁ。第61航空隊のLC-90がくっついてきたのは去年と同じ。なお今年はヘリが第51航空隊のSH-60Kであった。そろそろテイルマストに「121」と書かれたのも見てみたいところ。


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 フライトの方は、朝着いたらもう飛んでいた地元374AW/459ASのUH-1Nがリペリング降下を見せていたとか、同じく459ASのC-12Aが何回かフライパスしたとか、やっぱし地元36th ASのC-130Hが2機、空挺隊員(?)を降下させていたくらいである。このハークが降りたときに何かやったのかもしれないが、降りてくる前に基地を後にしたので知らないのである(笑)。


【地上展示機と所属部隊一覧】

【アメリカ空軍】
C-130H(374th AW/36th AS[YJ] )※374th AW司令官機
UH-1N(374th AW/459th AS)
C-21A(374th AW/459th AS)
F-16C[Block30+](8th FW/80th FS[WP] )※2機
U-2S(9th RW/5th RS)
F-15C(18th WG/67th FS[ZZ] )※2機、うち1機は67th FS隊長機
KC-135R(18th WG/909th ARS[ZZ])
E-3C(18th WG/961th AACS[ZZ])
A-10A(51st FW/25th FS[OS] )※×2機
F-16CG(51st FW/36th FS[OS])※×2機、1機は51st FW司令官機
KC-10A(60th AMW)

【アメリカ海軍】
F/A-18C(MAG-12/VFA-97)※2機
EA-6B(MAG-12/VAQ-130[AC])

【アメリカ陸軍】
UH-60A(78AvBn )

【航空自衛隊】
F-15DJ(第6航空団第306飛行隊)
C-1(第2輸送航空隊第402飛行隊)
T-4(航空総隊司令部飛行隊)
T-7(第11飛行教育団)
U-125A(航空救難団百里救難隊)
UH-60J(航空救難団松島救難隊)

【海上自衛隊】
P-3C(第4航空群第3航空隊)
SH-60K(第51航空隊)
LC-90(第61航空隊)

【陸上自衛隊】
UH-1J(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第1飛行隊)
OH-6D(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第1飛行隊)

展示機以外に見かけた機体はこちら

オマケの写真はこちら



 今日は途中であいぼりいさんと合流してへろへろと展示機を見て回っていたのであるが、のんびりペースでもお昼前にはあらかた見終わってしまったのであった。水分と食料を補給し(アメリカンビーフは喰わんぞ(゚ー゚)キッパリ)、お土産など買って基地を後にしたのは1330頃。PAISUKE兄ィとは携帯で話したのみ、わざわざ名古屋から今日来ると言っていた飛鰯さんは1400頃着予定と聞いていたのですれ違いになったと思われる。てことで、まぁ横田はこんなもんかな。(^◇^;)


 てなわけで、次は10月の木更津になる予定。今度こそ立体模擬戦を見れるのか?

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2006.08.16

読書録:「旅行鞄のなか」吉村 昭

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旅行鞄のなか
吉村 昭
文春文庫
\388
1992年8月10日第1刷

2006年8月15日読了

 去る7月31日に79歳でお亡くなりになった著者を悼みつつ読む。日本じゅうを取材で駆け回った折々のことを、氏ならではの落ち着いた筆致で淡々と綴ったエッセイ集である。ワタシは著者の書くものは、純文学より記録文学のほうが好きなのであるが、それがこのような地道な取材の積み重ねによるものだということが改めて感じられる。その取材先となる各地でそれぞれに馴染みの店(飲み屋ですな)を作るあたり、飲んべではないワタシはちょっとウラヤマシイとか思ってもみたり。また、ファックスやワープロに対する抵抗感など、それが当たり前の我々世代からみれば微笑ましい感じがするのであった。

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読書録:「零戦撃墜王」岩本 徹三

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零戦撃墜王 空戦八年の記録
岩本 徹三
光人社NF文庫
\660
1994年6月15日発行

2006年8月12日読了

 今年もやってきた『終戦記念日あたりに戦争の本を読む』企画第1弾である。著者は太平洋戦争における旧日本海軍航空隊のトップエースのひとり。総撃墜数は自称の202機から約80機まで諸説あるが、いずれにせよ戦闘空域が広い太平洋の戦場でこれだけの戦果を挙げたのだから、その腕前は素晴らしいものである。本書は戦後すぐに病没した著者が書き残した、中国戦線から太平洋戦線、そして本土防空戦に至る戦闘記録である。苛烈な空中戦をいともあっさりとした記述で描写しているが、それはやはり卓越した技量を持つ著者ならばこそであらう。激闘を生き残るには常に冷静さを失わず、戦闘の全体像を見極め的確な行動を素早く取ることが必要なのだということがよく判る。また、上層部の理不尽な命令に抗する場面もいくつか描かれているが、それは戦争中の混乱もさることながらやはり実績のある著者ならばこそ、ということもあったのだらう。先の戦争の最前線の一端を知ることのできる一冊である。

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2006.08.14

夏の奥久慈紀行(笑)

Fukurodachiko なんていうほど大げさなモンでもありませんが、首都圏の大停電も知らず早朝からクルマを飛ばして、袋田の滝まで行ってきたわけなんですよ。春の大型連休に行こうとしてたのが中止になったので、そのリベンジというわけです。

Nattodog これは行きに立ち寄った常磐道下りの友部SAで食べた『納豆ドッグ』。7月29日に放送されたテレビ東京系「出没!アド街ック天国」で紹介された(リンク先の『<茨城県・大洗・ひたちなか>薬丸印の新名物・2』)ってんでけっこう売れてました。お味のほうは・・・ま、美味しいんだけど・・・的。ワタシ的には納豆にケチャップはどーよ、なもんで。

Fukurodanotaki てことで袋田の滝ですよ。心配してた“滝渋滞”もなく、一気に奥まで行けちゃったもんでかえってクルマをどこに駐めようか悩んだりもしましたが、とにかく滝です。日射しがあって暑かったですがやはり滝の近くは気持ちいいですねぇ。マイナスイオンってやつですか。滝に向かうトンネルの中は地面が湿ってて、チコを歩かせたら泥だらけになってしまいましたよ。

Hukuyouki 滝から駐車場に戻る途中、上空を旋回してた複葉機。レシプロサウンドが心地よかったですね~。でも正体が判りません。どなたかご存じ、もしくは心当たりありません?

Ryujinohashi せっかく遠出したのに滝だけではもったいないので、近くにある竜神大吊橋にも行ってみました。人道橋としては日本一の高さだそうです。もちろん渡ってみましたが(写真は渡った先から撮ったもの。てか、竜神ダムのダム湖岸の遊歩道に降りるのでなければ、ただ渡って戻るだけの橋です(爆))、途中日陰になるモノもないので日が照ると暑いことよ。

Ryujindum 橋の中間地点から竜神ダムを見下ろす、の図。クルマの大きさで橋の高さが判っていただけるかと。この橋は人道橋とはいえけっこうな幅ですし、ほとんど揺れもしないので高所恐怖症の方でも大丈夫な気がしますねい。ただ橋の真ん中辺りに、下を覗けるように透明アクリル板が敷いてあったりするんで、そこから下を覗くのはやめたほうがいい鴨。

 ということで、滝と橋の2箇所を回っただけで暑さにやられたヘタレ夫婦と犬は、まだ昼前だというのにそそくさと家路についたのでした。おかげでお盆の渋滞にも無縁で夕方には帰宅できましたけど。(^^)v

Chikosho_1 最後にオマケのチコ写真。(^。^;)

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2006.08.13

週末だけど夏休み

 昨日からようやく夏休みです。でも週末です。土曜の晩は久しぶりに飲み会。場所は例の「ペパーランド」です。今回の集まりはnifty時代からの付き合いがあるコミケ帰りの飛行機ファン仲間と、作家・大石英司さんのファンクラブ(こちらもコミケ帰り)の人たちとの混成部隊でしたので、場が一番盛り上がったのは大石英司さんが店に入ってきた時でしたねぇ。みんなして拍手喝采、口々に「長野県知事選の勝利、おめでとうございます!!\(^o^)/」 PAISUKE兄ィと一緒に、えいじさんからファーンボロの土産話を伺い、撮影した映像が入ったDVDも戴いてしまいました。どうもありがとうございました。(_ _")ハハーッ

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2006.08.07

読書録:「究極の鉄道殺人事件」辻 真先

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究極の鉄道殺人事件
辻 真先
双葉文庫
\485
1995年2月15日第1刷発行

2006年7月30日読了

実は1週間以上前に読み終わっていたのだが百里航空祭のレポートを書くのにかまけて読書感想文を書くのをすっかり忘れていた(爆)。本書は著者お得意の入れ子構造になっていて、中に3編の短編推理小説が挟まっている。『1冊で4度美味しい』というわけだ(笑)。なぜ“究極の鉄道”なのか、それは挟まっている小説のうちひとつは日本に鉄道というモノが開通した直後の汽車の中、ひとつは架空のリニア新幹線の中が舞台だからである。このリニア新幹線、時期的には200X年となっているが、物語中では愛知万博がまだ開幕していないので2004年ごろということになろうか。単行本の刊行が1992年であるから、10年もすればリニア新幹線が開通しているだらう、とあの頃は考えられていたのであらうな~、と今思うと微笑ましくもある(爆)。もちろん本書の本題はこの入れ子の小説ではないわけで、最終的には辻作品らしく意外な人物が犯人であると判明するのである。この肝心の部分が、ちょっとこじつけっぽく感じられたのではあるが、それでも『1冊で4度美味しい』本書はお得感たっぷりなのであった。(^o^)

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2006.08.06

2006年百里基地航空祭

 もう1週間も前になってしまいましたが、ようやくこないだの百里航空祭のレポートができますた。ということで。(^o^)/



Panfu_a_blog
 7月30日は2年ぶりの百里航空祭。しかし今年は梅雨明けが遅く、7月はずぅ~っと天候不順。いつも使う与沢門側の駐車場は、雨が続くと地面がぬかるむのである。基地に電話して聞いてみたら「使えないかもしれない」とのこと。しかも航空祭のwebサイトには「天候不順のため5000台分が使用不能」などと出ているではないか。もともと基地の共用化工事のため北側駐車場が縮小されているのに、与沢門側まで使えないのでは駐車場難民になり兼ねない、と焦ったワタシは、前夜7月29日の2315に家を出るのであった。まるで松島航空祭に行くみたいだ(笑)。

 前回2004年の航空祭は、サンダーバーズ来日に伴い駐車場利用が事前申し込みになったにもかかわらず、駐車場待ちで周辺道路は大渋滞になってしまった。それに懲りたので、今回は行きも東関道で終点の潮来ICまで行き、県道50号をひたすら西へ。0130ごろ与沢門に着いたらもう駐車場待ちの列ができていた。1kmほども基地外周に沿って走ってようやく最後尾に付く。仮眠を取りつつ待つこと4時間ほど、0530ごろに突然車列が動き出し、与沢門のすぐ近くの駐車場に案内された。クルマを停めたらとりあえずトイレ行列に30分並んで用を足す(笑)。空はドン曇りで肌寒いくらいなので(それで油断してたらその後どんどん晴れてきて、腕や首が日焼けで酷いことになったのであるが)、クルマに常備しているウインドブレーカーを着て仮眠。0730ごろに再び起き出して、買っておいた朝食をとって0800過ぎにようやく基地に入る。今年は基地の中にまで一般車用の駐車場ができている。門の外の土地がぬかるんでるので(実際空いている土地がかなりあった)苦肉の策なのだろう。



Hyakurikaityou_blog
 てなわけで航空祭。今年は百里基地開庁40周年の記念すべき年なので、基地側としても気合いが入ったようだ。地上展示機は19機種55機(ブルーインパルス7機とエアロックのピッツ、展示飛行を行ったF-15J/DJ、RF-4E/EJ、T-4も含む、ただし後述の“ステルス機”(笑)は含まず)で、海自機1機、陸自機3機のほか米軍機も7機(35FWデモチームの2機含む)展示された。百里航空祭でデモチームやサンダーバーズ以外の米軍機が展示されたのは、空自40周年を言祝いだ1994年以来なんと12年ぶりになる。また格納庫内ではF-15Jが2機(コクピット公開と記念撮影用)とRF-4EJ(コクピット公開)が展示されていたほか、南側エプロンには展示飛行に備えた第501飛行隊のRF-4E/EJが並んでいた。

 飛行機以外の展示は、格納庫内のRF-4EJの脇に偵察用カメラ(RF-4Eの機首に搭載するもの)、偵察ポッド、J79エンジンなどが並べられていた。また格納庫後方のスペースにペトリオットシステムや81式短距離地対空誘導弾(短SAM)や91式携帯式地対空誘導弾(SAM-2)、20mm対空機関砲(VADS-1改)といった装備や支援車両などが展示されていた。

 飛行展示は、朝から天気がどんどん良くなっていったので、すべてプログラム通りに行われた。百里の飛行展示がプログラム通りだったのは何年ぶりなのだろう(笑)。おかげで久しぶりに編隊飛行だけでなく、RF-4、F-15、F-2Aの機動飛行に米空軍F-16のデモ、第一区分で飛んだブルーインパルスに加え地上ではブルーインパルスJr.と、とにかく堪能できた一日であった。



Stealth_b_blog_1
 今回のメダマはなんといってもこれ! いつの間にか光学迷彩をモノにしていた空自が密かに配備していた“目に見えない”ステルス戦闘機だ!・・・というのはもちろんウソで、単にF-15の車輪を並べただけのものなのだが、ちゃんと看板まで作ってあるのにはワロタ。


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 気を取り直して(笑)、真のメダマは「AC」レターのEA-6Bである。米海軍大西洋艦隊に所属している空母ハリー・S.トルーマン搭載、CVW-3/VAQ-130所属のCAG機イモ番機が並んで展示されたのである。実はVAQ-130は6月末からMCAS岩国のMAG-12に配備されたので日本にいるのであるが、大西洋艦隊所属空母の搭載機のマーキングは初めて見たので儲けた気分である(笑)。イモ番機のほうの機首先端には、飛行隊のモチーフであるドラゴンの足が描かれていたのだが、日本配備を意識したのかその中に「攻」の文字が書かれていた。本来A-6との識別用に描いていたこの機首先端のマーキングは、すでにA-6が全機退役して久しいので不要になったはずなのだが、でもまだけっこうあちこちの部隊で描かれているのを見掛ける。案外現場ではここに描くのがお気に入りなのかもしれない。


F2a_525_blog
 メダマが米軍機というのもアレなので、自衛隊機的メダマは第3飛行隊のF-2Aスペマー機。飛行隊創設50周年記念塗装機で、胴体上面の赤フチ黄の模様は左側面から見ると「VX」(ローマ数字の「50」)と読めるようになっている。機首には目玉、インテークには赤いシャークマウス、尾翼の部隊マークは懐かしのフルカラー、ととにかく派手(でもセンスは良くないと思う(爆))。これが機動飛行をしてくれたので、上下面の塗りもバッチリ拝むことができた。


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 米軍機に話を戻すと(なにしろ12年ぶりなので嬉しくて仕方がない(爆))、マリンコのF/A-18 2機はいずれも色つき。VMFA-212のF/A-18C(N)は飛行隊長機。マーキング類がスコードロンカラーの青で描かれている。一方VMFA-115のF/A-18A+(Bu.No.の表記にもちゃんと「+」が書かれているのは初めて知った)のほうは、垂直尾翼上端の帯が青白赤の色つき。モデックスは3桁になっているがなぜなのだらう。


C130h_c_blog
 もひとつ米軍機。展示された米空軍のC-130は近場のYJ印のC-130Eではなく、遠くアラスカAK印のC-130Hであった。この機体、どういうわけか見てすぐに判るくらいはっきりと右に傾いていた。機内の右側に寄せて何か重い物でも積んでいるのか?とも思ったのだが(トラックではよく見掛けるもので(^_^;))、短時間だが機内を公開したのでどうも内部は空っぽのようだ。となると、単に脚の調子が悪いだけなのだらうか。米軍さんは全然気にしてないようであったが。


F15j_40mark_blog
 地元第305飛行隊のF-15T-4の一部にだけ、インテーク脇に百里基地開庁40周年記念マークが描かれていた。なぜ一部なのか、なぜ第204飛行隊機や第501飛行隊機には描かれていないのか、などは聞かなかったので判らないままである(爆)。


Rf4e_nose_blog
 同じく地元第501飛行隊恒例のシャークマウスは、今年はRF-4Eの一部だけに描かれていた。それとRF-4EJは量産改修機(いわゆる“黒ファントム”)だけで、暫定改修機(いわゆる“白ファントム”)はなぜか1機も出されていなかった。


P3c_blog
 海自から唯一参加のP-3Cは厚木の第3航空隊所属機。新塗粧で地味なことこの上なし。それでも尾翼に部隊番号が書かれていただけマシなのだらう。胴体背面のSATCOMアンテナドームが、小型化された新型のものになっていたのが目新しいくらいであった。


Ah1s_blog
 陸自からは第4対戦車ヘリコプター隊のAH-1SOH-6D、それに東部方面ヘリコプター隊のUH-1Jの3機。まぁいつもの連中、と言ってしまえばそれまでだし、特別なマーキングがされているわけでもないが、前回はこれすらもいなかったのだから有り難いことである。


F02_c_blog
 飛行展示はプログラム通り。早朝に上がった天候偵察のT-4に続いて、オープニングフライトに第305飛行隊のF-15Jが3機上がって編隊飛行。次いで航過飛行のため第204飛行隊のF-15J/DJが5機、第501飛行隊のRF-4EJが2機と第305飛行隊のT-4が2機上がり、続いて第501飛行隊のRF-4E 2機が戦術偵察デモに上がって会場の写真を撮りつつ派手に飛び回る。フレア放出がなかったのが残念だが、久しぶりにファントムの背中バックリな飛行を見た。
 このへんでブルーインパルスJr.の1回目の展示走行を見る。相変わらずコミカルな中に高度なワザが光る。2番機パイロットがWAFなので、ついついカメラが2番機ばかりを追ってしまったのはナイショだ(笑)。このへんで先ほど上がった各機種が機種ごとに編隊で航過飛行を行ったのち、全11機で大編隊を組んで航過飛行を行う。
 サニーの操縦でデモるエアロックは初めて見た。ナレーションの調子がちょっとワタシの性に合わないかも(爆)。亡きロック岩崎の決めワザ「ロックンロール」のような、名刺代わりになる大技を早く見せてほしいものである。
 第305飛行隊のF-15Jが2機、デモスクランブルを行いそのまま高機動飛行。湿気が高いせいか派手にベイパーを引く。次に地上展示のF-2Aスペマー機が行った高機動飛行はちょっと大人しくて物足りない的。続いて百里救難隊のU-125AとUH-60Jの救難展示で午前の部はお終い。
 午後の部最初は35FWデモチームのF-16C。F-2Aと同程度のパフォーマンスを持った機体とは思えない飛びっぷりの差である。トリはブルーインパルス。久しぶりにウォークダウンから見ていたら、パイロットが乗り込んだあとでやけに待たされる。5番機が機嫌を損ねて予備機に乗り換えていたのであった。尾翼にポジションナンバーがない機体が展示飛行に混じっているのを見るのは初めてであったが、ともかく快晴になった夏空のもと第一区分で華麗に飛び回る。ちょっと風が強かったので、「レターエイト」や「キューバンエイト」などスモークの軌跡を見せたい課目がちょっと辛めではあった。


【地上展示機と所属部隊一覧】
【航空自衛隊】
F-15J (第7航空団第204飛行隊(百里))
RF-4E (偵察航空隊第501飛行隊(百里))
T-4 (第7航空団第204飛行隊(百里))
UH-60J (航空救難団百里救難隊(百里))
F-2A (第3航空団第3飛行隊(三沢)) ×2 ※1機はスペマー機
T-4 (第4航空団第11飛行隊“ブルーインパルス”(松島))×7
F-4EJ改 (第83航空隊第302飛行隊(那覇))
T-7 (第11飛行教育団(静浜))
C-1 (第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
T-400 (第3輸送航空隊第41教育飛行隊(美保))
U-125 (飛行点検隊(入間))

F-15J (第7航空団第204飛行隊(百里))×4 ※飛行展示用
F-15DJ (第7航空団第204飛行隊(百里))×2 ※飛行展示用
F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里))×4 ※飛行展示用
T-4 (第7航空団第305飛行隊(百里))×3 ※飛行展示用

RF-4E (偵察航空隊第501飛行隊(百里))×6 ※飛行展示用、南側エプロンに駐機
RF-4EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里))×3 ※飛行展示用、南側エプロンに駐機

F-15J (第7航空団第204飛行隊(百里)) ※格納庫内展示
F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※格納庫内展示、コクピット公開
RF-4EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※格納庫内展示、コクピット公開

【海上自衛隊】
P-3C (第4航空群第3航空隊(厚木))

【陸上自衛隊】
AH-1S(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊(木更津))
OH-6D(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊(木更津))
UH-1J(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊(立川))

【アメリカ空軍】
F-16CJ(35th FW/14th FS(三沢AFB))×2 ※35th FWデモチーム
C-130H(3rd WG/517th AS(エルメンドルフAFB(アラスカ))

【アメリカ海軍】
EA-6B(MAG-12/VAQ-140(MCAS岩国))×2 ※1機はCAG機

【アメリカ海兵隊】
F/A-18A+(MAG-12/VMFA-115(MCAS岩国))
F/A-18C(MAG-12/VMFA-212(MCAS岩国))※色つき飛行隊長機

【民間】
ピッツS-2B(エアロック)

オマケの写真はこちら



 ブルーインパルスの飛行中からじわりじわりと出口に向かって移動開始。「ローリングコンバットピッチ」が終わったのを見届けて撤収開始。途中にあった売店で、初めて見た「百里基地銘菓 百里ぬれ焼せんべい」なるものをお土産に買い、駐車場に戻ってクルマを出したのが1450ごろ。30分くらいで基地の外周道路を渡って県道50号に入るも、鹿島鉄道榎本駅近くまではノロノロ運転が続く。踏切を渡ったら渋滞は解消、あとはスイーッと潮来ICまで走り、東関道で都心を目指す。が眠くて堪らないので途中の市川PAで20分ほど仮眠を取る。多少の渋滞はあったものの、帰宅したのは1915ごろであった。久しぶりに『航空祭らしい航空祭』を見た気がした今年の百里なのであった。(^^)v


 てことで、次は19、20日の横田AFBになりますかね。(^o^)/

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2006.08.05

ドラのバーゲン(^^)v

Syukaku_dora
 代々木八幡にあるメチャクチャ濃ゆい模型店「ジャーマンホビー・ドラ」がバーゲンをやってると聞いたので、都内に出る用事のついでに行ってきますた。バーゲン会場はお店とは別の、ビルの一室だったのですが、まず先にお店のほうに行きました。ドラに行くのは久しぶりだったのですが、変わってませんね~魔窟ぶりは(笑)。先客がいたので身動きがとれず(爆)、あまりきちんと物色できなかったのですが、目に付いたドイツレベル1/72のハンターについてた値札が余所の2割引くらいだったので、とりあえず手にとってレジへ。と書くと簡単そうですが、他にも客がいたのでレジに行くだけでも一苦労です(笑)。で、会計してみたらさらにそこから2割引、いやもっとか。なんと\1,800ですよ奥さん!\(゚_゚")/ ドヒェーツ!!

 店を出てバーゲン会場へ。フリーマーケットの雰囲気です。「museo72」でいっしょにやっている本田さんと夕張メロンさんが会計係で、さらに“ばお”柳瀬さんもお店番をしています。さらに後からなかがわさん、ゆずこせうさんも来てますます『アフターバーナーセール』の会場にいるみたいです(笑)。1枚\100のスーパースケールデカールを漁るも1/48ばかりで、結局買ったのは1枚だけ。ほかにミニクラフト1/144のR4D-5、ハイプレーンズモデル1/72のミラージュIIIC、プラネットモデル1/72のSIAI S.211を買って、〆て\4,600也。プラネットモデルとかハイプレーンズとか、こんな時でなきゃ買いません(笑)。

 ちうことで、本日もホクホク顔で引き揚げたわけですが、例によって“これをいつ作るんだ?”というツッコミは無しの方向でひとつ。(^。^;)ヨホホホ

  ドラのバーゲンは明日もやってます。会場などはリンク先をご覧下さいまし。

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