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2006.09.07

読書録:「マツタケの丸かじり」東海林 さだお

Matsutakenomarukajiri2
マツタケの丸かじり
東海林 さだお
文春文庫
\467
2001年1月10日第1刷

2006年9月6日読了

 書名にあるマツタケは、今回かなり気の毒な立場である。本のタイトルとしてでかでかと書かれているにも関わらず、本編の中には一度しか出てこない。しかも疑惑の目で見られているのである。著者は言う。「本来その用途ではない容器に食べ物を入れて出すことは邪道である。しかし土びんに限ってはその邪道が許される。本来、土びんは湯茶を入れるものなのだ。しかるに何ぞや。『松たけの土びん蒸し』という、土びんにエビや、鶏肉や、カマボコやキノコを入れて客に供する商法が、非常識どころか大いに喜ばれているのだ。これはいったいどういうことなのだ」と、静かにひたひたとお怒りになっておられるのである。しかし、我々読者は著者が怒りをぶつけるその『松たけの土びん蒸し』を、無性に食べたくなるのである。食べ物を美味そうに描写することにかけて、著者の右に出る人はいないのではないかと、ワタシはつくづく思うのであった。解説を書いているイラストレーターの南伸坊氏もそう思っているようである。まったく、本書を空腹時に読むという行為は「それなんて拷問?」なのである。ヽ(`Д´)ノ

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コメント

諸君、私はマツタケが好きだ。私はマツタケが大好きだ。

茶碗蒸しが好きだ。
醤油焼が好きだ。
吸い物が好きだ。
マツタケご飯が好きだ。(以下略)

そうかあ、今日なんかも暑かったけれど、もう、そんな季節なんだァ。

投稿: ゆずこせう | 2006.09.09 11:31 午後

ビンボーな労働者階級出身である僕は、マツタケといえば永谷園の「松茸のお吸いもの」くらいにしか縁がなく、もちろんほんものの味も香りも知りません。

そういえば、フォアグラもトリフもお目にかかったことすらない(キャビアだけは某出版社のパーティーで食べたことがありますが、美味いとは思いませんでした^^;)

日本人が死ぬ前に食べたい「最後の晩餐」は、男女各世代ともにお寿司が第一位だそうで、とりあえず「松茸ご飯」よりは納得できる結論でした(^_^)/

投稿: TOM | 2006.09.10 10:14 午後

 ワタシもマツタケには何の思い入れもないですねぇ。「香り松茸味シメジ」っていうようですけど、ホントそう思います(笑)。だいたいが、スーパーなんかでちうごく産であってもトンでもない値札が付いているのを見るだけでも引きますよ。(^◇^;)

 最後の晩餐ですかぁ・・・ワタシもお寿司かなぁ。トロは食べられないんで赤身のほうがいいんですけど。

投稿: KWAT | 2006.09.11 01:55 午前

日頃から食い意地張りまくりのゆずとしては、寿司もほしいよおあれもほしいよお、うわわわあああん(`Д′)
となる公算大なので、敬して遠ざけてきた質問です。

そうねえ、できるだけシンプルと言うんなら福砂屋の明太子にあったかいご飯。最後に美味しいお茶ってとこかな?

投稿: ゆずこせう | 2006.09.11 07:23 午後

 あーそうだ明太子!これもいいなぁ(笑)。ともかく、和食方面になると思いますよ。

投稿: KWAT | 2006.09.12 04:15 午後

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