読書録:「犯人」辻 真先
犯人 -存在の耐えられない滑稽さ
辻 真先
創元推理文庫
\515
1995年3月17日初版
2007年4月7日読了
これぞ辻ミステリーの真骨頂とでもいうべき作品。密室殺人、部屋に残る不可解な小道具、劇中劇ならぬ作中作品、そして意外な真犯人。新宿ゴールデン街のスナック「蟻巣」に集う辻ワールドの登場人物たちが額を寄せ合い、その謎をどうにかこうにか解いた時には、すでに犯人は・・・。
トリックに例によって無理矢理感は否めないものの、最後になって絡み合った糸がするすると解ける感覚はさすが辻作品といったところか。肩の凝らないミステリーとはこういう作品のことを言うのだらう。ちなみに、読み終わると表紙のイラストにも意味があることが判ったりもして。(^◇^;)
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