読書録:「平安鎌倉史紀行」宮脇 俊三
平安鎌倉史紀行
宮脇 俊三
講談社文庫
\657
1997年12月15日第1刷発行
2007年7月17日読了
本書は、著者が「小説現代」誌1990年6月号から1994年10月号にかけて連載したものを纏めたもので、『古代史紀行』(講談社文庫)に続く「日本通史の旅」の2冊目となるものである。日本史なんてものは、教室の机に座って授業を受けつつ教科書と睨めっこしているだけでは、ちっとも頭に入ってこないのは皆さんご承知の通り(笑)。ところが実際にその歴史が刻まれた現場を訪ねて歩く(読者はその筆者について歩いているわけだが)と、にわかに歴史が臨場感を持って迫ってくる。日本各地に「誰それが某かを為した地」みたいなのは数多あるが、それを時系列に繋げて順に訪ねることの意義深さと楽しさを教えてくれる本である。
本書は鎌倉時代を網羅しているので、関東地方のあちこちの地名が出てくるのだが、その中でもウチから一番近い分倍河原(いまの府中市)の古戦場がどういう意味を持っているのか、ワタシはようやくきちんと判ったような気がするのであった。そんなことが今さらながら判るというのは、いかに若かりし頃に日本史の授業を真面目に受けていなかったか、ということでもあるのだが。(^◇^;)
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コメント
一応中学生までは鎌倉市民だったゆずといたしましては、小坊のころから社会見学と称してあの山々のあちこちを連れまわされたわけで。しかもあらゆる山陰に○○跡とかがあるわけで。
「ここは北条高時が腹切った櫓の跡。」
「ここで日野俊基が首切られたとこ」
普通の郷土の史跡めぐりだともう少しほのぼのしたのが多いんだがな。
投稿: ゆずこせう | 2007.07.23 11:24 午後
うーむ、もっと明るい話題にできる史跡はないですかぁ? それぢゃ「ウチの地元は血塗られている((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル」とか勘違いしちゃうぢゃないですか。
投稿: KWAT | 2007.07.25 11:45 午後