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2008年7月

2008.07.31

読書録:「八月十五日の開戦」池上 司

8gatsu15nichinokaisen2八月十五日の開戦
池上 司
角川文庫
\629
2004年7月25日初版発行

2008年7月31日読了

 今年の『暑い季節に戦記文学』キャンペーン第一弾。この作品はもう涙なしで読むことができない。太平洋戦争の敗色濃厚な日本に対し日ソ中立条約の破棄を一方的に宣言し、しかしまだ条約が有効だった1945年8月9日に日本に対し戦端を開いたソ連。そして日本のポツダム宣言受諾など素知らぬ顔で、ソ連は8月15日に北海道占領作戦を発令、18日に北千島・占守島への侵攻を開始したのである。この歴史の事実を我が国は決して忘れてはならないのだが、今の日本の教育はこの終戦前後のソ連の非道な行為(もちろんシベリア抑留も含む)をほどんと教えない。それはなぜか、まで言い出すと話が脱線してしまうのでここでは触れないが。

 それはともかく、本書はソ連の占守島侵攻時に、受けてたった日本陸軍第91師団第73旅団と独立戦車第11連隊を基幹とする守備隊の戦いの帰趨、そして日本分断の危機はいかに回避されたのかを描いた小説である。記録文学ではないので日本側の登場人物は仮名だが、書かれていることは概ね事実に基づいているようなので、日本国の運命がかかったこの北の小島での絶望的な戦闘の有様を知ることができる。ノモンハンやミッドウェーでの“敗残兵”が集められたこの島で、終戦の報を聞いて一度は祖国に帰れると希望を持ったあとの無法な侵攻に対し、兵士たちは祖国の命運を背負って本来なら懸けなくてもいいはずの命を懸けて戦ったのだ。我々は、今の我が国がこれら無名の兵士たちの命の上に成り立っていることを、いま一度心に刻む必要があるだらう。∠(゚゚ )

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2008.07.30

茄子のようなものが出たので

Syukaku080730 ついカッとなってやった。後悔はしていない。( ̄ー ̄)

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2008.07.27

寄り道終了(^^)v

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Apw501shark メインステイをお休みしてちまちまやっていた童友社のファントム、終了しますた。未塗装だった脚周り、パイロン、翼下増槽、偵察ポッドを塗装、空自50周年記念塗装機の増槽にはランドマーク・ファクトリーさんのデカールを使用、F-4EJ改の通常塗装機については同社のF-15Jから増槽を流用してセンターラインに搭載してあります。特に増槽まで塗装してある記念塗装機は、塗ってやらないと格好が付きませんからね。童友社のサイトに載っている写真と比べてみてくださいまし。(^^)v

 さて、10日ほど放置したメインステイに戻るとしますか。なんとか夏休みが終わるまでには完成させたいなぁ、とか思ってみたり。

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2008.07.23

これは良いものだ(*´∀`*)

 フジミ&ドイツレベル1/72のシーキング×7、サイトの展示場に上げますた。量産のタイトルですが、ブログで製作記上げてた時は「海王様七人衆」としていましたが、辞書で見たらseakingには「海賊王」という意味もあるようで。こっちのほうがカコイイので「海賊王七人衆」に変えました。(*´∀`*)

Hss2b_01 しかしまぁ、撮影ブースって、本当に良いモノですね。 この写真、ひとつ前のエントリーに上げた写真のようにセッティングしてコンデジで撮ったものなんですが、撮った後でやったことといえばリサイズとシャープネスだけです。今までだったらすべての写真についてその2点はもちろん、ほかに色を補正したり明るさを弄ったりという作業が不可欠でしたからねぇ。ワタシみたいに多数をいっぺんに撮らなきゃならない人には、この差はめっちゃ大きいわけですよ。これは本当に良い買い物をしました。(●^o^●)

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2008.07.21

撮影ブース買いマスタ(^o^)

 静岡に持っていった海王様7人衆も、きちんと写真撮ってサイトのほうに載せてやらんといかんなー、と思いつつ幾星霜。何しろ今までの撮影場所は居間の出窓にしつらえた特設の撮影ブースだったわけで。これがまた、セッティングに手間と時間がやたらとかかり、そのくせそんなにキレイには撮れないのですた。そこで一念発起(というほどのことでもない(笑))、最近☆★も出したという巷で噂の撮影ブースというものを導入してみたわけです。

Studio 導入したのはロアスDCA-069という製品です。大きさの割りに安かったので(笑)。密林書房でこのお値段ですた。左右のライトはワタシとカミさんそれぞれが机の補助光源として使っているクリップライトですが、もっと明るいのが欲しいと思わないでもないです。

Sample_a でまぁ、上の写真のようにデジイチで撮ってみたのですが、ISO値は400、被写界深度を取りたいんで絞り優先モードで絞りを深くして、当然シャッター速度は遅くなるのでセルフタイマーを使いましてん。そうするとどうしても暗くなるんですな。D40xのダブルズームキットの標準ズームが暗いので仕方がない面もあるんですが、ISO値を高くすると画面が荒れますし、あとで調整するのも限度があるんで、ちょっと困ったな、と。一通り撮ったもののあまり満足できるモノが撮れず、バッテリーも心細いし時間も遅くなったのでとりあえず今日はお終い。

Sample_b 片づける前に試しにコンデジで撮ってみたのがこれ。いつもの通りISO値は125、ストロボ禁止モードにしてセルフタイマー2秒で撮影。こっちのほうが使えるぢゃん(走召木亥火暴)。よって明日改めてコンデジで撮ることにケテーイしますた。コンデジならACアダプタ持ってるからバッテリーの心配もしなくていいですし、最初からそうしておけば良かったですよ。('。`)ヤレヤレ

 まぁデジイチもコンデジも、それぞれ得手不得手がある、ということで。(^^ゞ

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2008.07.17

ひと休み(´ー`)フウッ(トラペ1/144メインステイその4)

A50_04_ なんかね、前回と変わり映えのしない写真なんですけどね(笑)。主翼上下の合わせ目の整形作業がこれまた疲れるんですわ。後縁をシャープにするだけでも多大なる労力を要する上に、前縁もスラット(?)が別パーツになってまして(恐らく前縁部にある丸いモールドが表現したかったのでせう)これがまた合わない。翼端パーツのヒケと隙間も瞬着で埋めて、当て板に#400の耐水ペーパーを貼り付けてひたすらサンディング。ついでに水平尾翼も後縁が丸々としてるのでひたすらサンディング。もう疲れましたわ。(´・ω・`)

Doyusya_f4ej_a_ てことで、気分転換にイッチョンチョン完成品でも弄ってみます。童友社のファントム第2弾でおます。例によって脚周りと増槽が塗られていないのですが、記念塗装機は増槽込みなのでこれを放っておくわけにはいきませぬ。ランドマークファクトリーさんのデカールと組み合わせて塗り塗りしませう。(*´∀`*)

 ・・・と思ったらランドマークファクトリーのコヤナギさんも同じコトやってるし。(^。^;)

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読書録:「親子丼の丸かじり」東海林 さだお

Oyakodonnomarukajiri2親子丼の丸かじり
東海林 さだお
文春文庫
\467
2002年4月10日第1刷

2008年7月17日読了

 正直言ってワタシはあまりスイカが好きではない。食感がイマイチなのと、食べるときに手と口が汚れまくるのに、そんな苦労の割りに甘くないと感じられるからだらうか。さて我らがショージ君、そのスイカの皮を剥いて食べるという暴挙に出た。フツーは中心から皮に向かって食べ進めるスイカという果物を、皮のほうから中心に向かって食べ進めようというのだ。皮を剥いていく時の描写がまた爆笑モノなのだが、それは各自で実際に読んでいただきたい。そんなことより、皮を剥き終わったスイカを今度は食べていくのだが、スイカというのは中心のほうが甘いのである。フツーは甘い中央部から食べ進めていくので、周辺部に向かうに連れて甘くなくなっていくのだが、皮剥きスイカは逆なのだ。甘くない周辺部を食べ進めて残った甘い中心部。これをショージ君は『吟醸スイカ』と命名するのである。あまりスイカが好きではないワタシも、この吟醸スイカはぜひ食べてみたいと思うのであった。( ̄ρ ̄)ジュル・・

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2008.07.12

メインステイとヴァイパーとファントムと(トラペ1/144メインステイその3)

A50_03_ 今週はメインステイはあまり進んでません。主翼上下を貼り合わせるのに疲れました(笑)。主翼パーツ裏側の後縁部分の合わせ目が盛り上がっていて、上下を合わせると後縁部分に見事な隙間がぱっくり開くという、誠に頼もしい仕様になっておりましてん。ルーターでごりごり削って金ヤスリでがりがり削って、なんとかかんとかピッタリ合わせることに成功しました。さらに別パーツになっている翼端部分が、また見事な隙間が開くうえにヒケてるし。さすが喇叭吹き、こんな簡単な組み立てでもキッチリ楽しませてくれます。(-_-;)

 ついでに機首周りのスジボリを掘り足すついでに掘り直しました。メインステイの機首レドームはベースとなった輸送機型(Il-76キャンディッド)よりふた周りくらい小型化されているので、キットのモールドは全部削り落としてスジを直さないといけないのでした。ポリパテでレドーム表面のスジを再現したのは全くの無駄だったわけですね。orz

\(^_\)ソンナハナシハ(/_^)/コッチヘオイトイテ

Mdf_a_ 『ひとり脳内ANGヴァイパー祭り』で「ミネソタANGだけデカールが手に入らん、レプリスケールの72-1026はどこかに落ちてないかな」と書いたら、「ここに落ちてます」と手を挙げてくださった奇特な方がいらっしゃいまして。dogtoothさんと仰るそのお方は「ウチにあってもデッドストックになるだけなので差し上げます」と、まるで神の如き有り難きお言葉を下さいました。『タダで貰える物はとりあえず貰っとけ』というのが我が家の代々の家訓なので(うそ)お言葉に甘えさせていただきまして、そのデカールが本日届きました。dogtoothさん、本当にどうもありがとうございました。(_ _")ハハーッ

 届いたレプリスケールを見てみれば、同じミネソタANGが入ったスーパースケール72-624よりきちんと考証が行き届いた素晴らしいもの。これがなければ恥をかくところでした。有り難や有り難や。。・゚・(ノ∀`)・゚・。

\(^_\)ソンナハナシハ(/_^)/コッチヘオイトイテ

 イギリスの SAM Pablications から出ている Modelers Data File シリーズのNo.14『The F-4 Phantom II - Part.3 Overseas Operators』(以下MDF)が出ましてん。これは欲しいかも、と思っていたらヤフオクで仙台のホビックさんが出品されていたので、つい脊髄反射でポチッとやってしまいました。本日届いたソレを見れば、\4.2k出す価値は充分にあるものでした。良かったヨカッタ。なにしろNo.13のファントム米海軍型編は立ち読みの結果、「\4k出す価値なし」と判断して買わなかったもので。ちなみにNo.12の米空軍型編は買いまして、これは実にいいものでした。

 海外ユーザー編なのでもちろん我が航空自衛隊にも章が割かれているわけですが、写真のキャプションがあちこち間違ってるのも困ったことながら、写真を見ていてなんだか既視感が。イギリスの Kaburaya Books が6年前に出した『Defenders of Nippon : F-4 Phantom II』という日の丸ファントム本があるんですが、何枚かは同じ写真が使われてました。で、MDFのほうの写真のクレジットを見たら、既視感がある写真は Kaburaya のほうの著者3名のうちのひとりでした。同じイギリスの出版社だしこういうこともあるよな、と納得。

Mdf_b_ 実はこの Kaburaya の本の写真、何枚かはワタシの撮った写真でして。Kaburaya がその本を作っている時に、Fも仲間のジェットあわびさん経由でイギリスに渡ったものが載ってるんですが、これがMDFにも何枚か使われてます。この写真だと左ページの真ん中、右ページの上と下がワタシの撮ったものです。こんなところに使い回しされるとは。あんなピンぼけ写真でええのんか? アレで世界のモデラーの参考になるんか?)゚O゚( ヒー

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2008.07.06

トランペッターが吹くのは・・・(トラペ1/144メインステイその2)

 喇叭ではなく法螺だそうで。まっこと御意にございます。(~。~;)>う流星改?さん

 カミさんが「ウチの回線はフレッツ光のくせに遅い」と宣うので、測ってみると確かに遅いのであります。

ブロードバンドスピードテスト 通信速度測定結果
http://www.bspeedtest.jp/ v3.0.0
測定時刻 2008/06/21 00:27:03
回線種類/線路長/OS:光ファイバ/-/Windows XP/神奈川県
サービス/ISP:Bフレッツ マンションVDSL方式/nifty
サーバ1[N] 11.9Mbps
サーバ2[S] 12.5Mbps
下り受信速度: 12Mbps(12.5Mbps,1.56MByte/s)
上り送信速度: 16Mbps(16.2Mbps,2.0MByte/s)
診断コメント: Bフレッツ マンションVDSL方式の下り平均速度は28Mbpsなので、あなたの速度は少し遅い方ですが、もし無線LANを使用している場合は問題ありません。(下位から20%tile)

 VDSLモデムから先はCAT5の有線LANですしBBルータはバッファローの現行品(スループット99Mbps以上)ですし、こちらは問題ないハズ。築25年のマンションなので建物内の電話回線が劣化してるのか、はたまた@niftyのせいなのか、みかか、もとえNTTが何かしてるのか、原因不明なのです。そこで6月30日にNTTにメールしてみたら翌日に連絡があり、2日と昨日に分けて回線の点検をしてもらいました。その結果、マンションの入口で40Mbps弱(マンションの契約が50Mタイプなんだと(T^T))、入口からウチの部屋のVDSLモデムまでで22-23Mbps出ているとのこと。入口から部屋までの間に半分に減衰する時点でイヤすぎなんですが(NTTの人に理由を聞いても「マンションの構造などでいろいろ条件が変わるので一概に言えない」とのこと)、VDSLモデムとワタシのパソコンを直結してもやっぱり15Mbps程度しか出ません。あとはVDSLモデム-BBルータ間のケーブルを、CAT5からCAT5eとかCAT6とかに変えてみるとどうなるか。まぁ気休めにしかならないとは思いますが、昨日アキバに出て10mのCAT6のケーブルを買ってきました。んで、今日の昼間の約3時間かけて、大汗をかきかき棚を2つ動かしてケーブルを取り替えたワケでございます。
ブロードバンドスピードテスト 通信速度測定結果
http://www.bspeedtest.jp/ v3.0.0
測定時刻 2008/07/06 21:42:46
回線種類/線路長/OS:光ファイバ/-/Windows XP/神奈川県
サービス/ISP:Bフレッツ マンションVDSL方式/nifty
サーバ1[N] 12.6Mbps
サーバ2[S] 14.0Mbps
下り受信速度: 14Mbps(14.0Mbps,1.75MByte/s)
上り送信速度: 23Mbps(23.7Mbps,2.9MByte/s)
診断コメント: Bフレッツ マンションVDSL方式の下り平均速度は28Mbpsなので、あなたの速度は少し遅い方ですが、もし無線LANを使用している場合は問題ありません。(下位から20%tile)

・・・_| ̄|○ 気休めにもならないよママン。(´・ω・`)ショボーン

\(^_\)ソンナハナシハ(/_^)/コッチヘオイトイテ

 昨日のアキバ行き、もちろんヨドバシだけ行くわけがありませぬ。30%OFFセール中だったレオナルド本店ではハセガワ1/72のF-16を買い占め(笑)、30%OFFセール継続中のホビーステーションではデカールを2枚、特にセールはやってないイエサブではデカールと円盤みたいな形のハンブロール色対照表を購入。毎週末に何かしら買ってるのはビョーキだなきっと。(^。^;)ヨホホホ

860053973_226860056865_39 日が暮れればいつもの胡椒園、もとえ川崎のペパーランドで楽しい楽しい暑気払いの宴。pig-atさんのダンナ様が製作されたAモデルのYak-130に驚嘆し、milk32+さん製作の“ブルーライトニング”(=ブルーインパルス塗装の雷電)に感嘆しつつ、「なぜリベット打ちを塗装後にしないのだ!」というOいしさんの“中年の主張”に耳を傾けつつ食したのは、カニサラダ、ホタテフライにエビフライ、煮込みハンバーグ、そしてトドメにカレーライス! 美味い! 食い過ぎたー!(゚∀゚)ア-ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!

\(^_\)ソンナハナシモ(/_^)/コッチヘオイトイテ

A50_02b_ さて法螺吹き、もとえ喇叭吹きのメインステイでございます。先週の状態から、パテ埋め→ペーパー掛け→さらにパテ拾い、と工作を進め、その段階で昨夜の宴に持っていき赤い星総帥にお目に掛けたわけであります。写真はさっきペーパー掛けをしていちおう全体を均した状態になってます。機首レドームの出っ張りモールドも復活させてあります。あとはスジボリを掘り直せば胴体の工作は終了、と。
A50_02c_ 下面ばかりではアレなので上面を。写真ではよく判りませんが、主翼の付く部分の上面はスライド金型を使ってきっちりスジボリが入ってます。この部分、主翼上面パーツと一体にしたほうがメーカーとしてもモデラーとしても作りやすいと思うんですがねぇ。ここが左右分割になってると、主翼を付けたあとで何かの拍子にパカッと割れたりするんですよね。(~。~;)
A50_02a__2 さてさて、同じ1/144のボーイング707-320B(ミニクラフト製)と比べてみたりして。胴体長はおおむね同じですが太さは段違いですね。B707-320BといえばE-3のベースになった機体ですが、実はドイツレベル1/144のE-3Aを持ってたり。でもこのキット、古のB707(らしきもの)にロートドームのパーツを追加しただけのものなので、肝心のB707がちょっとわややなんですな。不要パーツにフライングブームがあるあたり、時代とはいえトホホ感は否めませぬ。よって、E-3をやるならミニクラフトのB707-320Bにドイツレベルのロートドームを載せるしかないっしょ。もちろんエンジンナセルや左翼第一エンジンのパイロン、それに主翼端の形が違うので要修正ですが、これはもともとのドイツレベルのB707だって同じこと。てなわけで、メインステイがすんなり片づいたら勢いでE-3もいいかなぁとか妄想してるのですが、はてさて。

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読書録:「成層圏の標的」鳴海 章

Seisoukennohyoteki2成層圏の標的
鳴海 章
角川文庫
\533
1998年9月25日初版発行
【カバーイラスト:佐竹政夫】

2008年7月5日読了

 自衛隊にクーデターは可能だらうか。あるいは、自衛隊が野党第一党と組んで政変を演出したら・・・。「蒼穹の射手」の続編に当たる本書では、前作でお蔵入りになり解体されたはずだった“イーグルDJ改”を航空自衛隊の一部勢力が書類を操作して温存し、政官財界の一部勢力と結託して平成維新を目指そうと蠢くのである。

 まぁいわゆる『陰謀』である。確かに本書で語られるようなことが実際に起きたら時の政権は即座に吹っ飛ぶであらうが、逆にこれだけ多くの人間が関わった陰謀は、成功する前に確実に破綻するであらう。人の口に戸は立てられないのだから。また、肝心のイーグルDJ改は最後の最後にチラッと出てきて、しかもただ飛ぶだけなのだから、航空アクションを期待する向き(ワタシみたいな(笑))には物足りないと思われる。本書は航空アクションではなく、秘密を知ってしまった部外者(だがイーグルDJ改には深く関わっていた)パイロットと、彼を付け狙う謎の殺し屋との対決を楽しむ物語なのである。

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