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2008.11.01

読書録:「オーケストラの職人たち」岩城 宏之

オーケストラの職人たち
岩城 宏之
文春文庫
2005年2月10日第1刷

2008年10月30日読了

 オーケストラがコンサートをするためには、実際に演奏をする人のほかにどういった人が関わっているのか。世界的に著名な指揮者であった著者(惜しくも2年前に亡くなった)が持ち前の好奇心を発揮して、オーケストラの事務方、楽器運送会社、オケ付き医師、浄書業(写譜屋)、調律師、チラシ配り業(コンサートホールの入口で配るチラシを委託され、それを整理し会場で配って回る仕事。なので一口で説明する言葉がない(^◇^;))といったいわゆる『裏方』の仕事について語るエッセイである。この中ではチラシ配り業というのが実に興味深かった。この仕事が東京でのみ成立し、大阪や名古屋では撤退してしまった、というあたりに地域事情が垣間見えたり、チラシを入れるビニール袋にも専用の品を開発する苦労があったそうな。また、楽器運送会社の回では実際に仕事についていき、普段は指揮者として接している女性ハーピストのお宅にお邪魔するなんてあたり、実のこの人らしいユーモラスな行動である。華やかなクラシックコンサートは、こういった裏方さんたちの「うまくいって当たり前」の頑張りによって支えられているのだなぁ、と改めて感じ入ったのであった。

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コメント

こんにちは~。ネカフェに来たのでBBS以外の所もちょっと覗いてみました。(*^_^*)

・・・・(絶句)。(((゜Д゜;;)))

あ、あの~、ここまでやっておいて『向上心を捨てている』は無いでしょう!?
むしろ『力が入りすぎてるから、脱力を心がけたらちょうどいい』
って感じですよこれは!?ヽ(´Д`;;)ノ

僕は現用機のことはサッパリなので、他に気の利いた感想が思いつきません。
申し訳ない;;

投稿: イレギュラー満タン | 2008.11.02 03:37 午後

 や、どもです。こちらでもよしなに。(*´∀`*)

 まぁアレです、「向上心を捨て去る」というのは言葉の綾といいますか、要は自分のリソースを「技術を向上させること」に振り向けるのをやめて(諦めて、ともいう)、「数をこなすこと」に振り向ける、ということなんですわ。ですから、「いま自分が持っている技術で、いまの自分が満足できるものが作れる」ということが前提としてあるのは確かです。

 ワタシの場合はキャリアが長いので(モデラー歴は30年を越えてますから(^^ゞ)、いまようやくこの境地にたどり着いたというわけなんですが、ここに来るまでの葛藤は相当なモンがありましてねぇ。話せば長いので股の機会にしますけど。(^。^;)ヨホホホ

 イレギュラー満タンさんもこの先いろんな方のいろんなやり方を聞いたり盗んだりして、自分でやってみていいと思えば取り込んで経験値を上げていけば、自ずとご自分のスタイルが見つかると思いますよ。趣味なんですから焦るこたぁありません。

 ではお互い楽しみませう!(^o^)/

投稿: KWAT | 2008.11.03 11:26 午後

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