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2009.01.11

読書録:「零下四十一度の義経伝説」辻 真先

Reika41donoyoshitsunedensetsu2零下四十一度の義経伝説
辻 真先
光文社文庫
\447
1995年9月20日初版1刷発行

2009年1月10日読了

 雑誌編集者・服部健太郎と妻の知香のコンビだ謎を解くこのシリーズも、『小泉八雲殺人風土記』『江戸川乱歩の大推理』に続き3冊目となった。今回は今までとは趣が異なり、舞台は架空の町・涙別町。真冬には零下41度を記録したという北海道の内陸部、今は無きJR北海道深名線の沿線にあるという設定である。舞台が架空の町であるので、さすがにこれまでのような観光ガイドを兼ねたような内容にはできないが、知香が宿泊していた地元の名士・一之瀬氏(もちろん事件に絡むのである)の家から、マウンテンバイクで深名線沿線最大の見所・朱鞠内湖に行くシーンがあるので、恐らく幌加内町あたりをイメージしているのだらう。

 しかし今回は事件が小粒だった(笑)。物語が半分以上過ぎてからようやく殺人事件が発生し、しかも被害者は一人だけ(爆)。架空の町であれば舞台設定は自在なので、事件現場にまつわる健太郎の謎解きも実のところそれほど意外性はなかった。まぁそれも、この240ページそこそこの短い物語の中に、過疎の町の町興しに躍起になる町の役人、有名になって都会に出たい学校の先生、地方に飛ばされても一旗揚げて東京に舞い戻りたいテレビプロデューサー、田舎を嫌う母親と地元を愛するその娘など、様々な人間模様を詰め込んだが故なのだらうか。

 ちなみにワタシは1991年の夏、千歳基地航空祭に行ったついでに深名線に乗ってきた。深川からの列車は途中の朱鞠内止まりで、ここでその先に向かう名寄行きに乗り換えるのだが、その接続に1時間以上も待たねばならなかったので、朱鞠内駅から朱鞠内湖まで歩いて行ってみたものである。アップダウンの道を20分以上歩くのはけっこうきつかったが、着いてみればさすが日本一広い人造湖、広々とした眺めは疲れを忘れさせるものであった。(*´∀`*)

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