読書録:「北欧空戦史」中山 雅洋
北欧空戦史
中山 雅洋
学研M文庫
2007年11月27日初版発行
2009年8月3日読了
『緊張の夏、日本の夏・戦記物フェア2009』参加作品(笑)。北欧の小国、フィンランドは第二次大戦時は枢軸国側について戦った。それは成り行き上そうなってしまった、としか言いようがないのであるが、大事なのはその戦いは文字通り「国を護る戦い」であったということだ。押し寄せる膨大なソ連軍に対峙するにはあまりにも小さかったフィンランド空軍は、それでも祖国の誇りを賭けて全力で戦い、そしてバルト三国のようにソ連に併合される屈辱から祖国を守りきったのだった。悲壮であるが痛快な物語である。
覇権主義で押してくる大国に対抗して祖国を守り通すには、やっぱ軍事力が不可欠だよねー、ということを再認識させられる本なのだった。かつては押す側だった我が国も、今や押される側である、ということを国民全体でもっと認識したほうがいいと思うのだが。
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