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2010.04.06

読書録:「白雪姫の殺人」辻 真先

白雪姫の殺人白雪姫の殺人
辻 真先
徳間文庫
\524
1995年10月15日初刷

2010年4月5日読了

 かつてのテレビアニメ創生期に、立場は違えども同じような境遇で同じような苦楽を味わい、縁あって今は東京郊外の老人ホームで生活する7人の男女。そこで起きる殺人事件。謎を解くのは“辻ワールド”の住人、スナック「蟻巣」に集う面々であった・・・。

 誰もがいつかは老人になる。歳を取れば誰もが丸くなり、悟りを開いた聖人君子のようになる・・・わけはない。人間の感情はいくつになろうと変わりないのであって、同じような年格好の男女が集えばやはりそこには恋愛感情も湧けば憎悪も芽生える。ワタシもあと四半世紀もすれば後期高齢者。決して他人事ではないのだ。

 本作は辻ミステリーなのでサクサク読めるのだが、そのサクサクさの裏に実に重い命題を抱えた作品であるといえようか。それはそうと今回も、そのトリックは相当に無理があるような気がする。(^◇^;)

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