2010年航空自衛隊百里基地航空祭
今年は基地の対岸(違)に茨城空港が開港してから初の航空祭であり、また4年ぶりの7月開催ということもあって、危惧されたのが次の2点。すなわち「基地西側の駐車場がなくなったことによる、駐車場争奪戦の激化」と「真夏の車中泊で寝られるのか」ということである。なお、21世紀になって開催された百里基地航空祭では、前日とか前々日とか当日とかに必ず雨が降っていたのであるが(2003年9月→当日台風、2004年9月〔サンダバの年〕→当日雨、2006年7月→前々日まで雨続き、2007年9月→前々日台風、2009年9月→前日雨。なお2001年は“911”の余波で中止、2002年、2005年、2008年は航空観閲式のため航空祭はなし)、今年は幸いにも晴天続きで当日も朝から曇り時々晴れの好天。もっとも航空祭が終わった後で豪雨になったようだが。
まぁそんなわけで、今年も前夜の24日2216に出発。2時間少々掛かって0024に南門到着。すでに駐車場は開いていてすんなり駐められた。となると危惧の2点目「真夏の車中泊で寝られるのか」が心配になってくる。たまに雨がぽつりぽつりと落ちてくるし、真夜中なのに蒸し暑いことこの上ない。最初はエンジンを止めて窓を半分開けて寝ようと思ったのだが、あまりの蒸し暑さに30分もしないで断念。結局、窓を閉めエンジンを回してエアコンを掛けたまま、どうにか0730ごろまで寝ることができたのだった。
そんなこんなで明けて25日の航空祭。今年のメダマはやはり“ダンダラ”であらう(笑)。地上展示機は20機種32機(格納庫内展示、ブルーインパルスの7機、用廃機(後述)含む)で概ね例年通り。地元のF-15やRF-4Eがなぜかエプロンでの地上展示に入っていなかったが、代わり(ではないだらうが)に陸自ヘリが3機に米軍機が4機もいたのが意外。機種的には目新しくはないが賑やかしにはなる(笑)。エプロンの北端にペトリオットシステム、91式携帯式地対空誘導弾(SAM-2)、20mm対空機関砲(VADS-1改)、81式短距離地対空誘導弾(短SAM)、移動管制塔といった装備が展示されていたのは例年通り。また昨年同様、格納庫3棟に実機を配して、それぞれ兵装と装備品、コクピット解放、脚の上げ下げデモを行っていた。
飛行展示は概ねプログラム通り。とはいえ天候の関係でブルーインパルスの演技が縮小されたのは残念。また、喜ばしいことではないが午後になって百里救難隊に実出動が掛かったりもした。



今年は“ステルス機”はおらず。さすがに同じネタを3年続けるのは無理か(笑)。
空自以外の展示、陸自からは霞ヶ浦校のAH-64Dがお目見え。百里航空祭ではもちろんお初である。ワタシ的にはもはや目新しいわけではないのだが(爆)。また、第4対戦車ヘリコプター隊のOH-1は機首上面に“忍”マークが描かれた機体であった。


次いでF-15J/DJ×4、F-4EJ改×4、RF-4E×3が航過飛行のために離陸。沖合に出て隊形を整える間に、UH-60Jがパラシュートジャンパーを乗せて離陸、はるか上空からのパラシュートジャンプを見せる。日射しがまぶしくてジャンプの瞬間が見えなかった(爆)。
先ほど上がった各機が編隊を組んで戻ってくると、最初の大編隊の航過飛行に続いて第305飛行隊のF-15Jが単機で機動飛行。さらに機種別に編隊を組んで航過飛行を行い着陸。百里救難隊による救難展示はおおむね例年通りであったが、U-125Aからのマーカー投下がなかったのが物足りず。最後に観客の前をパスするUH-60JをU-125Aが追い抜くというパフォーマンスを見せる。
次は“ダンダラ”ファントムによるデモスクランブル。一日基地司令を務めた「いばらき夢ガイド」の大澤幸子さんが発進合図のボタンを押し、“ダンダラ”の2機が離陸すると、そのまま空対地射爆撃デモ。湿度が高いので主翼上面が真っ白になるくらいベイパーをひいて飛び回ってくれた。大満足。午前の部最後は第305飛行隊のF-15Jによる2度目の機動飛行。内容は1度目とほぼ同じだったが、ちょっとだけハデだったような気もする。
昼休みを挟んで第501飛行隊のRF-4EJ 2機による戦術偵察デモ。とはいっても2機とも偵察ポッドを吊っていない「戦闘機形態」であったが。こちらもベイパー引きまくりでガンガン飛び回り、あまりの激しい動きにカメラが追いつかず(爆)。トリはブルーインパルス。パイロットが搭乗してエンジンを回し始めたところで、6番機に不具合が出たとかで予備機にチェンジ。しかもエンドに着いたら先に5番機を上げて天候調査をするとのこと。5番機がローアングル・キューバンで上がってから待つことしばし、どうも上空の天候や視程などが芳しくなかったらしく全機が単機で離陸。ダーティターンのあとはリーダーズ・ベネフィット、ポイント・スター、スワンでの編隊航過、レベル・オープナー、レター・エイトといった若干の機動飛行に、ソロの航過科目(フォー・ポイント・ロールとかスローロールとか)を織り交ぜた“スペシャルバージョン”の展示飛行を行った。地上から見ていると晴れてるのに、と思ってしまうのでかなり物足りない的。(~。~;)


【地上展示機と所属部隊一覧】
【航空自衛隊】
F-4EJ改 (第7航空団第302飛行隊(百里))
※3機、うち2機は“ダンダラ”塗装でデモスクランブルを実施
U-125A (航空救難団百里救難隊(百里))
UH-60J (航空救難団百里救難隊(百里))
F-2A (第3航空団第8飛行隊(三沢))
T-4 (第4航空団第11飛行隊“ブルーインパルス”(松島)) ※7機
T-400 (第3輸送航空隊第41教育飛行隊(美保))
C-130H (第1輸送航空隊第401飛行隊(小牧))
C-1 (第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
E-2C(警戒航空隊飛行警戒監視隊(三沢))
T-7 (第11飛行教育団(静浜))
U-4 (航空総隊司令部飛行隊(入間))
CH-47J(LR) (航空救難団入間ヘリコプター空輸隊(入間))
軽装甲機動車、移動管制塔、ペトリオット、短SAM、VADSなど
《格納庫内展示》
F-4EJ改 (第7航空団第302飛行隊(百里)) ※3機
T-4 (第7航空団第302飛行隊(百里)) ※2機
F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※2機
RF-4EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※用廃機(´・ω・`)
《展示機以外》
F-4EJ改 (第7航空団第302飛行隊(百里)) ※飛行展示用
F-15J/DJ (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※飛行展示用
RF-4E/EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※飛行展示用
T-4 (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※飛行展示用
U-125A (航空救難団百里救難隊(百里)) ※飛行展示用
UH-60J (航空救難団百里救難隊(百里)) ※飛行展示用
F-4EJ改 (第7航空団第302飛行隊(百里)) ※格納庫内で整備中?
F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※格納庫内で整備中?
RF-4E (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※格納庫内で整備中?
【陸上自衛隊】
OH-1(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊本部付隊(木更津))
AH-1S(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊第2飛行隊(木更津))
AH-64D(航空学校霞ヶ浦校(霞ヶ浦))
【海上自衛隊】
【アメリカ空軍】
F-15C(18th WG/44th FS[ZZ](Kadena AB))
F-15C(18th WG/67th FS[ZZ](Kadena AB))
KC-135R(18th WG/909th ARS[ZZ](Kadena AB))
【アメリカ海兵隊】
UC-12F(H&HS Iwakuni(MCAS Iwakuni))
オマケの写真はこちら。
今年はブルーインパルスがあっけなく終わってしまったので、改めて格納庫内の展示など眺めつつ駐車場へ。クルマに乗ってさぁ出ようとしたのが1500ごろ。クルマが動かない(爆)。徒歩でも5分かからないところを50分かかって、ようやく潮来に向かう道に入るが渋滞は続く。昨年の教訓を生かして予め調べておいた通りに、芹沢交差点で右折してその先の渋滞を迂回し、榎本交差点でいつもの県道50号に戻って潮来ICまで走り、東関道で都心を目指す。あちこち詰まった都心方面の首都高をじりじりと抜け、19時過ぎにようやく帰宅できたのだった。
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