読書録:「「夢の超特急」、走る!」碇 義朗
「夢の超特急」、走る!-新幹線を作った男たち
碇 義朗
文春文庫
\657
2007年10月10日第1刷
2010年11月27日読了
ドキュメンタリー物を久しく読んでないなー、ということで読む。東海道新幹線が戦前の「弾丸列車」構想を下敷きにしているということは知ってはいたが、本書でその構想の何をどのように下敷きにしたかをようやく具体的に知ることができた。世界銀行からの融資はお金の面というより政治的な意味合いが大きいとか、計画を推進した当時の十河総裁が肝心の開通の時にその座に居れなかった理由など、断片的に知っていた微かな知識が繋がったような気がして、“鉄分”が決して濃いわけではないワタシ的にはかなり面白かった。
しかし昭和30年代ってのは勢いがあったのだなぁ、と改めて感じずにはおれない。あの頃の国力を考えれば、東名・名神高速道路と東海道新幹線を同時並行で作ってしまうなんて正気の沙汰じゃない的(笑)。それにしても、GHQの横やりにもめげず、当時物流を鉄道にほとんど頼っていなかったアメリカを見習わずに、『日本にはこれが一番!』と高速鉄道たる新幹線を作った先人の知恵(というのかな)はすごいね。(^o^)
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