読書録:「ニッポンが熱狂した 大航空時代」山崎 明夫
ニッポンが熱狂した 大航空時代
山崎 明夫
枻文庫
\880
2007年2月28日初版発行
2012年12月15日読了
およそ100年前のニッポンは「欧米に追いつけ追い越せ」の時代。航空の分野では、ライト兄弟による初の動力飛行からわずか7年後の1910年12月19日、代々木練兵場において日本人初の動力飛行が実現する。もちろんその時の飛行機は日本製ではないが、それから27年後の1937年には機体もエンジンも国産の「神風号」が東京-ロンドン間の飛行時間世界記録を樹立し、翌1938年には「航研機」が周回飛行の世界記録を樹立、さらに1939年には「ニッポン号」が世界一周飛行を成し遂げるまでに発展するのだから、この間の日本人の頑張りたるや凄まじいモノがある。民間機がまだ特別視されていた時代の、人びとの飛行機に対する憧れ、また国産機が欧米の航空先進国に飛んでいき歓迎されるという誇らしさは、今の時代からは想像もできないような気がする。ただ残念なのはここで第二次大戦が勃発してしまったことで、太平洋戦争で負けた日本の航空産業は一気に壊滅してしまったのであった。戦争に負けさえしなかったら…。(´・ω・`)
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