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2013年3月

2013.03.26

考証沼にはまってみるw(タミヤ1/72 F4D-1スカイレイ その0)

 静岡ホビーショーまであと2ヶ月もないのに、ようやくウチのクラブ向けの作品を作り始めようってんだからのんびりしてますわ>オレ(^^ゞ

R0021542 てことでお題が「△翼」なので、作るのはタミヤ1/72の「空飛ぶエイ」であります。タミヤオリジナルの1/72キットを作るのは実は初めてだったりします。まぁきっと素晴らしいキットなので、大型連休くらいまでには楽勝で完成するでせう。たとえ2機同時に作ったとしても。(゚∀゚)

R0021548R0021549 2機のマーキングはこれにします。1機は海軍のVF-74“Be Devilers”所属機(1961年)。デカール化されている海軍のスカイレイのマーキングでは、搭載空母名が書かれたものがあんましないんですよね。艦載機ですから空母名が欲しいじゃないですか。キット付属の海軍機はマーキングの派手さであまりにも有名な飛行隊ですが、これは陸上基地がホームベースなので空母搭載機じゃないですし。で、もう1機は海兵隊のVMF(AW)-115“Silver Eagles”所属機(時期不明)。キット付属の海兵隊機は2種あって、どちらも極東地域ではお馴染みのものなんですが、マークの派手さでこちらを選びました。

R0021544 資料本はこれくらいあればいいですかね。古い機体なのでネットの資料はあまりアテに出来ませんし。世傑は刊行時期が古いですが、出てるだけでも感謝せねばねば。旧版にはありませんし。これで Naval Fighters でもあればなお宜しいかもですが、アレも世傑よりさらに刊行時期が古いですしねぇ。

R0021545R0021533 まずは射出座席の考証。拘りたいトコロなので。世傑によれば斯くの如し。オリジナルはダグラス製で(キットのパーツはこれ)、量産第3バッチの 134744 より後になるとマーチンベイカーMk.P5になるのね。フムフム(._.)¢メモメモ 

 ちなみにスカイレイの量産バッチとBu.No.の関係は下記の通り。
  第1バッチ=12機(130740-130751)
  第2バッチ=230機(134744-134973)
  第3バッチ=178機(139030-139207)

 134744 は第2バッチなので、『第2バッチの量産型(Bu.No.134744)以降』なのか『第3バッチの量産型(Bu.No.139030)以降』なのか、よく判らないジャマイカ。(~。~;)ウウム

R0021535 こっちでは『第2バッチ機の特徴であるダグラス製射出座席』とあるけど、肝心の写ってる機体のBu.No.が判らない。(´・ω・`)
 
 

R0021546_2 この機体は明らかに量産第2バッチで、椅子はダグラス製。
 
 
 

R0021536 一方この写真の機体は第3バッチで椅子はMk.P5。
 
 
 

R0021534 ちなみにMk.P5はこんな椅子で、黒く塗られていて頭上には左右一対のフェイスカーテンリングが付いてます。ダグラス製の椅子はダークガルグレイで塗られているので、光が回っていればキャノピーが閉まっている状態でも識別は容易です。
 
 とまぁ、ここまで見ると『第3バッチの量産型(Bu.No.139030)以降』がMk.P5であると結論づけていいのかな、と思ってしまうわけですが、そうは問屋が卸さない。商品を転がして売値を吊り上げるのです。(゚∀゚)アヒャ?

R0021537 この写真の機体、明らかに第2バッチですが椅子はMk.P5なんです。となると第2バッチでも後から載せ替えられた機体が存在する、ということになります。さーこれで判らなくなった。\(^o^)/
 

R0021547 作りたい2機のうちVF-74のほうは第3バッチだからいいとして、VMF(AW)-115のほうは第2バッチ。世傑にそのものズバリの写真がありますが椅子は判りません。まぁ面倒だからダグラス製でいいかな。(^。^;)

 ちなみにこの写真、キャプションには撮影年月がありませんが、ツイッターでnif者野田さんが教えてくれた情報によれば、Naval Fighters に同じ写真が載ってるらしくて、そちらには1958年となってるようです。

R0021541 世傑ではイマイチ判らない点が多いので、この本ならもっと判るコトないかしらん、とめくってみますた。タイトルからしてとてもニッチな内容であることが判ります(笑)が、表紙写真だけ見ても古き良き米海軍機がずらりと並んでいてワクワクしてきますな。(*´∀`*)

R0021539R0021532 いきなりこれまで築き上げてきた推論を根底から覆す写真を発見(爆)。第3バッチなのに椅子がダグラス製だー!(゚〇゚;)
 

R0021540 この写真なんか、第2バッチと第3バッチが混じってるのに、椅子は全てダグラス製です。写真の撮影は1959年12月3日。スカイレイの生産最終号機が部隊配備されたのは1958年12月ですから、こうなると生産時には全てダグラス製を載せて完成したとしか考えられません。

 で、これまでの写真を改めて見返してみますてぇと、Mk.P5が載ってる写真はすべて1961年以降に撮影されたものであることに気がつきます。つまり、生産時にはダグラス製の椅子を載せていたものの、1961年以降順次Mk.P5に載せ替えられていったのではあるまイカ?

 そうであれば第3バッチの機体にダグラス製の椅子が載っていることも、第2バッチの機体にMk.P5が載っていることも説明がつきます。うんそうだ、きっとそうに違いない。世傑の解説は間違っていたんだYO!(゚ー゚)キッパリ

 …長々と書いてきましたが、今回作る2機の椅子をどうするかがようやく決まりました。VF-74所属機は1961年時なのでMk.P5、VMF(AW)-115所属機は1958年時なのでダグラス製にします。すると今度はMk.P5をどうするかが問題になります。クイックブーストもウルフパックデザインもエアロクラブも、最大手(笑)である頼みのパブラですらもMk.P5は出してません。でもよくよく見るとMk.4に良く似ています。パブラのMk.4に丸いフェイスカーテンリングをふたつ付けてやれば誤魔化せそうな気がします。(^。^;)

 てことで方針が決まったので、やっと制作に掛かれます。明日からガンガンいきますよー!←言うだけならタダだしな!(゚∀゚)

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2013.03.18

読書録:「超人探偵 南方熊楠」辻 真先

Kumagusu_2超人探偵 南方熊楠
辻 真先
光文社文庫
\447
1996年6月20日 初版1刷発行

2013年3月16日読了

 正直言って南方熊楠という人物については名前くらいしか知らない(爆)。なんか博識でぶっ飛んでた人みたいだな、ということだけは本書を読んだので判る(笑)。雑誌編集者・服部健太郎と妻の知香のコンビが謎を解くこのシリーズ、3作目の『零下四十一度の義経伝説』に続いて舞台は架空の町。熊楠の出身地、和歌山県の南紀白浜と紀伊田辺の間にある八名市のタウン誌編集指導を任された健太郎。知香とともに訪れた八名市で彼らを待ち構えていたのはやはり殺人事件だった。しかしこの作品ではなんと、熊楠が謎解きの手助けをするのである。さてどうやって?…というのは本書を読んでのお楽しみ。

 今回のトリックもかなり際どいモノではあったが、まぁできなくはないかな的。また、ちょっと登場人物が多くてけっこう複雑に絡んでいるので若干混乱しそうにもなった。それとやはり17年前に書かれた作品だけに登場人物がまだ誰も携帯電話を持っておらず(普及し始めてはいたはずだが)、「それがあればずいぶんと捗ったろうなぁ」というシーンがいくつか。幸いワタシはその頃がそういう時代であったことをリアルタイムに知っているので、「あーそうだったよねこの頃は」とすんなり理解できたが、今の若い人にはピンとこないかも。古いミステリーだと「今なら当たり前のことが当たり前でない」故にトリックに使われてたりすることもあるので(1958年に単行本が出版された松本清張の「点と線」では、『国内を飛行機で移動する』ことがトリックに使われた)、読む側もそれ相応の知識が必要だったりもするのである。

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2013.03.03

できたどー!(スペシャルホビー&エアフィックス1/72 スピットファイア その5)

 前回「あと一息」とか言いましたが、その3日後にはでき始めちゃいましたw ということで、完成写真をば。

Spitfire21_22_05b1_Spitfire21_22_05b2_ エアフィックス1/72、スピットファイアF.Mk.22、南ローデシア空軍No.1(Auxiliary)Sqn.所属機(1951-1952)。使用デカールはMark.I Ltd.製。Auxiliaryということは予備役とか補助とかそういうことなんでせうけど、第1飛行隊に予備役なんて付いてるってことは1950年代初頭だと南ローデシア防空の主体は英空軍であったとかなんでせうかね。気が向いたら調べてみますか。

Spitfire21_22_05d1_Spitfire21_22_05d2_ エアフィックス1/72、スピットファイアF.Mk.22、シリア空軍所属機(所属飛行隊不明、1954)。使用デカールはMark.I Ltd.製。時期的には第一次中東戦争の後になるので、この機体が戦火を潜ったかどうかは判りませんが(調べれば判るかな?)、少なくともこんなに鮮やかにギンギラギンに輝いてたということはないでせうね(笑)。キレイに塗れたんでガサガサにするのがもったいなくなりましてん。(^^ゞ

Spitfire21_22_05e3_Spitfire21_22_05e4_ スペシャルホビー1/72、スピットファイアF Mk.21、イギリス補助空軍No.615(County of Surrey)Sqn.所属機(1946)。補助空軍ってのは予備役のようなもんでして、第二次大戦前からあった組織ですが、戦争終結で軍の縮小を余儀なくされたんで、この補助空軍に第一線で使われてた機体がどんどこ移管されたのがこの時期でして。この機体は戦時中と同じ迷彩で、正直塗り的には面白くありませぬ。機首に部隊マークが描かれているだけまだマシですけど。もうちょっと時代が下ると、全面銀塗装に色鮮やかな部隊マークや国籍マーク左右に付ける部隊識別帯(あれなんていうの?)が描かれるようになるんで楽しくなるんですけどね。

Spitfire21_22_05f1_Spitfire21_22_05f2_ エアフィックス1/72、スピットファイアPR Mk.XIX、スウェーデン空軍F11Wg./Div.1所属機(1955年7月)。PR.XIX戦後も長いこと使われて、本家イギリス空軍でも1954年まで使われていましたが、スウェーデン空軍ではいつまで使われてたんでせうかね。飛行隊のペナントが北欧らしい伝統を感じさせる紋章っぽくて良き哉。

Spitfire21_22_05g_ ということで昨年11月から始めたスピット量産もこれで完結。都合3ヶ月掛かりました。やっぱ最近ペースが落ちてるなぁ。

 では次にいきますかね。次は静岡向けのタミヤ1/72F4D-1スカイレイを2機やります。ワタシ的定義だと2機なので量産ではないのですよ。(゚∀゚)

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