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2015年3月

2015.03.31

F-16A FSD1号機に関する一考察(ハセガワ/ドイツレベル/ローンスター1/72 YF-16/YF-16A/F-16XL その2.5)

04_yf16_with_fsd_30_65892_sm_126782 今回のF-16量産、ドイツレベルのキットでF-16A FSD1号機(長いので以下FSD1とす)を作っており、これをなぜドイツレベルで作っているかというとストレート組みでブロック1/5/10が再現できるから、ということは『その0』で書きました。とはいえ、実際にはFSD1とブロック1/5/10は細部においてかなりの相違点があるので、そこを調べ上げて可能な限り先祖返りさせてやらねばなりませぬ。

 また、調べていくうちにこの写真の状態(恐らくロールアウト直後)とその後試験が始まってからの状態も異なり、試験が進むに連れてあちこち変化していくことも判ってきました。そこで今回はあくまでもこの写真の状態にするべく、相違点を調べていくことにしますた。

Yf16_00c_P3291759 このFSD1の初飛行は1976年12月8日。『古い機体の資料は古い本に宿る』という諺の通り(どこの諺じゃ)、この頃の機体の写真は当時の出版物が一番頼りになるのです。左写真に写っている航空ジャーナル別冊は1979年6月の発行で、F-16は米空軍で部隊配備が開始され、NATOでは引き渡しが始まったまさにその頃。これが一番役に立ちましたです。右写真には同じ「ジェット・ファイター」というタイトルで表紙写真が違う航空ファンイラストレイテッドが2冊ありますが、これは右の本が1981年1月に出た初版、左のは1982年2月に出た改訂新版です。F/A-18の部隊配備が進行したことなどを受けて写真が若干差し替えられてます。

P3291761 一番右のモデルアート別冊は、まだMCIDインテークがパーツ化されていなかった頃に出たF-16C本ですが、この中にあるハセガワ1/32のFSD1号機の作例が実はけっこう役に立ったりします。(^^;)

 それはともかく、これらの本の中身とあまり多くはないネットから拾った画像で考証をば。(`・ω・´)

Fsd まずはこれ。最初に上げた写真をトリミングしたものだす。この1枚だけでけっこうな差異が読み取れます。

(1) 機首両側面のRWRアンテナがありません。
(2) インテーク側面のACLがありません。側面に書かれた黒い丸印はYF-16にあるものと同じ?
(3) 胴体背面の左右に小さなアンテナが生えてます。
(4) 主翼端のランチャー付け根上下に翼端灯の出っ張りがありません(翼端灯はどこに?)。
(5) 垂直尾翼のラダー下方のRWRアンテナがありません。

Fsd_2 次は飛行試験を開始したFSD1。後ろはFSD2号機かしらん。

(6) インテーク下面のブレードアンテナなどがなく、左側面下方に全温度センサーブロープ、また下面には何かセンサーのような突起が出ています。

 ちなみに、全温度センサーブロープは量産型でもブロック1/5/10まではここに付いてますが、ブロック15以降はインテーク両側面下方をハードポイント(Stn5L/5R)にしたため右ストレーキ下面に移されました。

 なお機首のヨーインジケータ付き標準ピトー管(赤の四角内)は初飛行時には付いていたようなので、逆に量産型と同様のピトー管が付いている一番上の写真はロールアウト時ではないかと思われるのですが、どうなんでせう。

【追記】航空ファンイラストレイテッドNo.10「F-16ファイティングファルコン」に載っていたこの写真のキャプションに、『写真は同機のロールアウト当日、1976年10月20日の撮影』とありますた。

Fsd_3 この写真の頃にはインテーク下面に長方形のブレードアンテナが付いてます。

(7) 前脚収納部後方の胴体下面に左右一対の小さなアンテナ。胴体背面にあるものと同じものでせうか。
 
Fsd_4 FSD1ではありませんが、インテーク周りの状況から見て上の写真の頃と同じくらいとみていいでせう。

(8) ベントラルフィンの間のブレードアンテナがありません。主翼の翼端灯がないのも見て取れます。これ、デテスケをよくよく見たらFSD1のベントラルフィンの間を写したそのものズバリの写真がありました。(^^;)

Fsd_5 これもFSD1ではありませんが判りやすいので。

(9) 垂直尾翼端のACLの基部になっている菱形のプレートが小さい。

 ざっとこれくらいでせうかね。いずれも小改造でなんとかなるものばかりなので、どうにかできるんじゃないですかぬ。(`・ω・´)

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2015.03.28

Aモデルって簡イじゃないよね…?(Aモデル1/72 Yak-9P その2)

 一方、2月も末頃になってようやく再開したYak-9Pでゴザイマス。

Yak9p_02a_ 主翼付け根のインテークは右下赤丸の状態でモールドされているので、リューターと丸棒ヤスリでダクトを彫ってやりました。これをサボると実に目立ちそうです。
 

Yak9p_02b1_Yak9p_02b2_ それにしてもこの主翼下面パーツの厚さはどうです。下面だけの翼端部なのにまるで主翼上下分の厚みがありますw 上面パーツと合わせると当然ものすごい段差。そして後縁の分厚さも凄まじい限り。諸君、これがAモデル品質というものなのですよ。(・ω・)

Yak9p_02c_Yak9p_02d_Yak9p_02e_ 研いで研いで研いで研いで研いで研いで研いで研いで研いで、削って削って削って削~る~ぅぅぅぅ~('A`)  …とにかくひたすらヤスリ倒します。艦これやりながら削ります。菱餅拾っても削ります。とにかく削ります。ようやくなんとかなりそうな厚みになったので、脚室壁のパーツを付けたらこれがまた厚すぎるのでまた削るとか。ラジエーターダクトもインストの取付位置が曖昧なので現物合わせとか。胴体内に仕込むパーツは意外にも合います。Aモデルのくせにw

Yak9p_02f_Yak9p_02g_ そして胴体が一文字に。さっきは「合いがいい」みたいなこと書きましたが、アレはやはり寝言だったことが判明しますた。AモデルはAモデルなのですよ(汗)。胴体の合わせ目消しをしてラダーを付けて、主翼の上下を貼り合わせます。2枚目写真では十の字ですが、まだ主翼と胴体は乗せてあるだけ。ラダーはリブらしきモールドが辛うじて見て取れるパーツとのっぺらぼうのパーツの選択式なので、リブ有りにしてみますた。これ何の違いがあるんですかね。全金属製のラダーとかあったんでせうか。

Yak9p_02h_Yak9p_02i1_ 胴体後部のADFループアンテナを付けて収容部のカバーを被せて、主翼前縁の着陸灯パーツを付けますた。それぞれのパーツを磨いて主翼パーツにコクピットパーツを載せてから胴体とくっつけてやっと十の字です。椅子や操縦桿の取付位置は例によって曖昧だったので現物合わせです。(^^;)

 クリヤーパーツの磨きにウェーブのヤスリスティック フィニッシュを使ってみましたが、これはいいですわー。表面を耐水ペーパー1200番まで使って研いでからこれを使うと、コンパウンドが要らないってくらいピッカピカになります。楽をさせてもらえそうです。(^^)

Yak9p_02i2_ なお、リューターで穴を開けた主翼付け根の滑油冷却器用空気取り入れ口には、プラ板で仕切り(整流板?)を入れますた。Yak-9Pの特徴のひとつでもありますし、前から見ると実によく見えるのでサボれません。(^^;)

Yak9p_02j_ キャノピーをスポンジヤスリとヤスリスティックフィニッシュで磨いてからマスキング。フレーム内側はロシアングリーンかもしれませんけど、そもそもコクピット内がロシアングリーンじゃないので黒にしてしまいました。どうせ真実は闇の中(笑)。全面ライトグレイ単色の塗装なので水平尾翼も付けでしまいました。

Yak9p_02k1_ 穴ボコにティッシュを詰めてキャノピーをマスキングゾルで仮止めして、小物の整形をして全体塗装の準備がほぼ完了です。パーツはここに見えてるのが全て。少ないですw タイヤだけはまだ左右貼り合わせただけ。

Yak9p_02k2a_Yak9p_02k2b_ そのタイヤ、てか主車輪パーツ。左右に割って中にワッシャを仕込んで、どうやら回転させられるようなギミックを仕込んでいる模様。まったく、無駄なパーツ割りしおってからにw しかもこれ、ワッシャを仕込む凹みが思いっきり中心からずれてます。当然表側もそんな体たらく。どーしますかね、これ。(^^;)

 とまぁ、3月中になんとかMB339Kともども全体塗装前の状態にまで持って行けました。現在F-16×3を絶賛弄りちう。4月に入ったら5機(Yak-9P、MB339K、F-16×3)まとめて全体塗装に掛かれるといいなぁ。(^^;)

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やはり簡イは侮れない(スーパーモデル1/72 MB.339K その2)

 2ヶ月以上も間が空いてしまいますた。ここらで進捗をまとめておきませう。まずはMB339K。

Mb339k_02a_ ウェーブの5mmプラパイプでテイルパイプを自作しますた。隔壁はボール紙です。プラ板より工作が簡単なので、こういう見えなくなるところにはオヌヌメ。胴体右半分のNACAダクト穴開けは裏側を削りすぎてわややになってしまいますた(涙)。コクピットフロアは前後席ある練習機型のパーツしかなく、インストでは「切り取って前席を使え」となっています。でも明らかに小さいので後席部分を使うことにします。

Mb339k_02b_ パブラのシートはまだ接着してません。後席部分を使ったコクピットフロアのパーツが胴体内と干渉するのでごりごり削って中に収め、がら空きで胴体内が丸見えになるシート後方にプラ板を貼って塞ぎますた。

Mb339k4 このプラ板で塞いだシート後方がのっぺらぼうなので何かしてやりたいのですが、ここがどうなってるのか判る写真が皆無です。この写真でもオレンジ色の何かが乗っかっててさっぱり判りません。さぁどうするべぇか。

Mb339k_02c_ 胴体下面にもNACAダクトが一対あることを発見したので穴を開けますた。次いで垂直尾翼後縁も内側から薄くしたら、コクピットの前後に錘を仕込んで胴体を貼り合わせます。一文字になるとテンション上がりますねー。(^o^)

~~~ここで艦これ春イベントが入って20日間ほどブランク( ゚∀゚)~~~

Mb339k_02d_Mb339k_02e_ 艦これ春イベが終わったので菱餅捜索をやりつつ作業再開。胴体の合わせ目消しと、パーティングライン消しが必要な部分をほぼ全て終わらせますた。コクピット下の胴体右側には大きなNACAダクトがモールドされていますが、これは複座型だけにあるものなので瞬着で埋めますた。周囲の凸スジを残しつつヤスるの大変w しかしスーパーモデルは単座型専用の胴体パーツの金型を新たに起こしてるのに、なんでこれ残しちゃいましたかね。

Mb339k_02f_ 胴体の凸スジを再生して機関砲フェアリングを付けますた。砲身は真鍮パイプで置換してます(赤丸)。あと、位置がオカシイんじゃね?と思っていた左翼下面の着陸灯はやはり全然違っていたので、正しい位置に穴を開けてウェーブのHアイズを埋め込みますた(青丸)。

Mb339k_02g1_Mb339k_02g2_ 機関砲フェアリングの合わせ目に溶きパテを擦り込んで均してから凸スジを引いて、主翼を付けてようやく十の字です。主翼と胴体の合わせ目も入念な擦り合わせが必要な辺りは簡イの面目躍如ですなぁ。←いらんわそんなもん(~。~;)

Mb339k_02h_Mb339k_02i_ 半月ほどYak-9Pを弄ってから作業再開。キャノピーのマスキングをして穴ボコにティッシュを詰めて全体塗装の準備。キャノピーをマスキングゾルで胴体に仮止めしてフレームを黒で塗ります。キャノピーの合いはまぁまぁ。小物の整形は先に済ませておいたので、とりあえずこれで全体塗装の準備完了です。

 ほぼ同時にYak-9Pも全体塗装の支度が終わったので、F-16×3を弄りますかねー。

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